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色気
(2008-03-25)
『蜜のあわれ』は、全篇対話で書かれている、珍しい作品です。「おじさま」と「あたい」のやり取りが、とても色っぽい。(作者は、めだかや金魚を寵愛していたそうです)言葉遣いも美しく、洒落ていて、真似してみたくなりました。
【この本には、他にも収録されている作品があるのですが、『蜜のあわれ』しか読んでいません。なので、他作品についての感想は控えます。】
死の香りの匂いたつ
(2005-10-25)
なんたる色っぽさ。終始エロティック。老年のおじさまと三歳の金魚の揺らめく不適切な関係が素敵です。
色恋沙汰ってのはこいうのじゃないと。この金魚になりたい。わがままをいって「おじさま」を困らせたり、「おじさま」の瞼の上に身体を横たえてその瞳を冷やしてあげたりしたいわぁ。などと思わせる。
そして終始漂う濃厚な死の影。死というものの暗さや強さがエロティックなものと強く結びつく。
きわめて日本的、文学的色恋。
老いの流儀
(2003-05-31)
病院の帰りに吉本隆明の「老いの流儀」を買ったら谷崎「瘋癲老人日記」川端「眠れる美女」とともに、「われはうたえどもやぶれかぶれ」が老いを描いた傑作と書いてあったので、手にとってみた。自分の身体の調子が悪いので、性を描いた他の二作は読めずに、、「われはうたえどもやぶれかぶれ」は読めた。病院のレントゲン室で待つ描写など誰でも病院に行った者なら身に覚えがあるだろう。ただ自己暴露的な傑作ではあるのだが、文章の訓練をしてこなかった私が崩壊する身体を背負って何か書くのは難しい。
まいりました
(2003-01-24)
おじさまと金魚の決して甘くはない恋のお話だと私は思っているのですが、なにしろ金魚がもうかわいくってしょうがないです。「男はこうやって落とすのかー」と、勉強になるセリフ、仕草がもりだくさんです。まあ、なんせ見本は金魚ですからなんとも参考にできないものもありますが…。犀星の作品の中では本当に読みやすい作品だと思います。



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